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執筆者の写真院長 原 則行

転倒事故を防いで年末年始を安全に


2020年も残り数日となりました。

COVID-19の感染拡大に伴い、生活様式が大きく変わった一年ですが、

季節は同じように巡ってきます。

冬は、道路の凍結などから転倒事故が多発する季節です。

当院を含め年末年始は休診する医療機関がほとんどの中、

今季はCOVID-19感染者の入院対応などの影響で、

医療の提供体制が十分とはいえない状況にあります。

例年以上に意識をもって、事故を未然に防ぐことが大切です。


そこで年をまたいで数回にわたり、転倒の予防に関する話題を取りあげます。


第一回目は、転びにくい歩き方のポイントと転ばないための工夫について、です。


一歩(前後)の幅を小さくする

滑りやすい凍結道では、基本的に一歩を小さくして歩きましょう

一歩を小さくすることで膝を上げる高さを低く抑えることができ、身体があまり揺れず転びにくくなります。


左右の幅は腰幅くらいに

右足と左足の幅は、腰幅と同じ程度(20cmくらい)にすると安定感が得られてよいでしょう。


歩き始めの一歩を慎重に

横断歩道の赤信号など、止まっていた状態から歩き始める時に転んでしまうケースがよくあります。

歩き始めの最初の一歩を、特に慎重に踏み出すようにしましょう。

自宅やコンビニエンスストアなど、屋内から外へ出る時の一歩も同様です。


目線は常に進行方向へ

向かう先の路面の状況などを、目で追いながら歩くことが基本です。

看板を探すために横を向いたり、声をかけられ後ろを振り向いたり、下を向いて足元を確認したりするなど、進行方向から目線を変える時は、いったん止まりましょう

スマホで話しながら、画面を見ながら歩くのは、とても危険です。絶対にやめましょう。


移動時間に余裕をもって

「約束の時間に間に合わないかもしれない」と気が焦ると、上記の注意すべきことが頭から抜け落ちてしまいがちです。

雪のない時よりも移動時間に余裕をもって出かけるようにすると安心です。

心にもゆとりをもってゆっくり歩くことで、「ここは滑りそうだな」と路面の状態を意識しながら歩けます。


荷物はリュックやカートに

バッグを片方の肩にかけた状態や片手に持った状態ですと、重心が不安定になって転倒してしまうことがあります。

また両手に荷物を持った状態では、もしも滑ってしまった時すぐに身を守る体勢を取ることができません。


冬場は、荷物をリュックに入れて背負うか、ショッピングカートに収めて両手で押すようにしましょう。

身体のバランスを安定させることも、転倒しないためには非常に重要です。


日没後の外出は避ける

日没後はとたんに視界が悪くなります。

日によっては、日中に溶けた雪が凍結して、ブラックアイスバーンの状態になることもあり大変、危険です。

できるだけ夜間は徒歩で外出しないようにしましょう。





次回は、転倒で骨折しやすい部位とその防止のための服装についてお話したいと思います。



以上で2020年最後のブログ記事となります。

一年間ご愛読いただきありがとうございます。


当院は本年12月29日の午後より、翌年1月3日まで休診となります。

皆様どうぞお健やかに年末年始をお過ごしください。


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