Q.「日光を浴びると骨が強くなる」 というのは本当ですか?
A.はい、本当です。
日光を浴びると、体内でビタミンDが生成
私たちの皮下脂肪には、もともとビタミンDのもととなるコレステロールの一種が含まれています。
このコレステロールに紫外線が当たると化学反応が起こり、体内でビタミンDが生成されます。*1
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波長290~320ナノメートルのUVB波(UVB)が皮膚に直接当たると、皮膚の7‐デヒドロコレステロール(7-dehydrocholesterol)がプレビタミンD3に変換され、このプレビタミンD3がビタミンD3となる。
ビタミンDはカルシウムの吸収に作用し、カルシウム不足の際には尿に含まれるカルシウムを再吸収する働きがあります。
そして骨へのカルシウムの沈着を調整し、骨の形成を促進。ビタミンDは骨の健康になくてはならない栄養素です。
このビタミンDは、鮭やサバなどの魚、牛レバーやナッツ類、キノコ類など、食べ物から摂取することもできます。
けれど実は、食べ物から得られるよりも、日光を浴びて生成されるビタミン量の方が多いとされています。
陽の光を浴びることは、骨の健康にとても重要なことなのです。
Q.どのくらいの時間、陽を浴びればいいですか?
A.環境省など関係機関は、下の表に示すような日光浴を推奨しています。
【出典】
*2 http://www.env.go.jp/chemi/uv/uv_pdf/02.pdf
*3 http://web.kyoto-inet.or.jp/people/vsojkn/kaisetu/kaisetu-1.html
*4 https://www.jpof.or.jp/osteoporosis/case/sunbathing.html
日光を浴びすぎると、日焼け・白内障・皮膚がんなどの悪い影響が懸念されます。
上記を参考に、ほどよく行うのがよいと思います。
Q.ガラスの窓越しの日光浴でも効果はありますか?
A.残念ながら、ガラス窓越しでは効果はないようです。
現在の家屋に使われているガラスのほとんどが、紫外線をカット機能を有しています。
そのため窓越しの日光浴では、ビタミンDを生成する効果が望めません。
ただしガラス窓を開けた状態の網戸越しの日光浴であれば、効果は期待できます。
一日じゅう家で過ごすことの多い人は、
意識して食事やサプリメントからビタミンDを摂取する
天気の良い日はベランダで日光浴をする
よう心がけると良いでしょう。
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