「上を向くと首が痛い!」。こうした不快な症状があれば、我慢せずに整形外科を受診ください。
痛みの原因としては、
頸椎間板ヘルニア
変形性頸椎症
僧帽筋筋膜症
ストレートネック
などが考えられます。
下記にそれぞれを簡単に解説します。
●変形性頸椎症
首を後ろへ反らせる動きで痛みが強くなる時の、代表的な疾患です。
加齢などにより頸椎の支持力が低下し、変形することで発症します。
長時間の同じ姿勢で作業をした後は、特に痛みが出やすいです。
痛みがある時は安静に、痛みのない時には頸部に筋力つける体操などが有効です。
●頸椎間板ヘルニア
頸椎の間には椎間板という軟骨があり、衝撃を吸収するクッションのような役割を担っています。
その頸椎版が飛び出し脊髄や神経根が圧迫されることで、痛みを発症します。
首まわりの筋肉をほぐしたり、筋力をつけるトレーニングをしたりすると、症状を悪化させることがあるので注意が必要です。
●僧帽筋筋膜症
僧帽筋は、首の後ろから背中にかけて肩甲骨を覆っている大きな筋肉です。
長時間に及ぶ負担や姿勢不良、過度な緊張によって、張りやこわばり、痛みを生じます。
レントゲンやMRIなどで頚椎のアライメントや筋層の評価を行ったうえで、診断・治療を行います。
●ストレートネック
ストレートネックは頸椎本来のカーブが失われた状態を指します。疾患名ではありません。
首の痛みに加え、頭痛や手のしびれなどがあらわれることもあります。
前述のような疾患ではないかどうかを確認するには、検査が必要です。
いずれの場合も、内服薬や湿布薬の処方で辛さを軽減できると思います。
また首の痛みが内臓疾患に由来する場合がありますし、適切でない処置を受けることで悪化したり長期化したりするケースもあります。
ただの首こり・肩こりだからと気兼ねせず、まずは整形外科を受診なさってみてください