アキレス腱の痛み 主原因はオーバーユース
ランナーや陸上競技選手で頻度の多いスポーツ障害に、アキレス腱の痛みが挙げられます。
運動によりアキレス腱に微細損傷が起こり、痛みが生じると考えられています。
基本的な原因は、運動でのオーバーユース(使い過ぎ)です。
もし中高年ランナーでアキレス腱に痛みを感じたのなら、月間走行距離を
男性であれば250km内
女性であれば220km内に留めるようお薦めします。
本格的に走る方には物足りないかもしれませんが、オーバーユースを起さないことが長くスポーツライフを楽しむためには重要です。
ただし距離を走るランナー全てが、アキレス腱に痛みを発症するわけではないため、他にも原因があるケースが多いです。以下が考えられる原因です。
■ふくらはぎの筋肉が硬い
ふくらはぎの筋肉はアキレス腱とつながっているため、柔軟性が低下するとアキレス腱への負荷が高くなります。
日頃から、ふくらはぎのストレッチを行って柔軟性を高めておきましょう。
■地面からの衝撃を強く受けている
機能が低下したシューズを履いている
ランニングフォームが悪い
練習環境(硬い場所を走るなど)が好ましくない
などが挙げられます。
運動前後の対策やシューズの確認などで予防
■運動の前後の対策
運動前に下腿の筋肉を温めておくことが重要です。
十分なウォーミングアップのほか、ホットパックを利用するのも効果的です。
練習後にはアイシングなどで、炎症を十分に鎮めましょう。
■シューズの確認
衝撃収集能力が低下したシューズ
ヒールカウンター(靴の踵を覆う部分)が弱くなったシューズ は、買い替えが必要です。
ヒールカウンターの重要性は、過去記事を参照ください。≫ 足の健康と靴の関係④
■ストレッチとマッサージ
ふくらはぎの筋肉(腓腹筋・ヒラメ筋)柔軟性を高めておくことで、アキレス腱にかかる負担を軽減できます。
普段からストレッチやマッサージで柔軟性を保ちましょう。
以下の動画を参考にしてみてください。
ふくらはぎのストレッチ
足首外側のマッサージ
かかと外側のマッサージ
ふくらはぎ外側のマッサージ
「セルフケアでは痛みが改善しない」「大会に備え、痛みを少しでも軽くしたい」という方は、ぜひ整形外科を受診されてください。
消炎鎮痛のための薬物療法やテーピングなどの治療で、運動の継続をサポートいたします。