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執筆者の写真院長 原 則行

冬道の転倒対策・前編「転倒リスク回避」


2023年の日々が平常モードになり、冬の寒さも増しています。年末まで少なめに思えた今冬の雪も、ここ数日は道内各地で大雪の猛威を奮っています。


特に今の時期は日中に雪が溶け夜間に凍って、ツルツル路面になりやすくなります。

右表の通り、昨冬の札幌市内の自己転倒による救急搬送は、1月が最多となっています。


2021年の記事と重なる部分はありますが、注意喚起の意を込めて「冬道の転倒対策」をテーマに情報をお伝えします。

(以下のボタンは過去記事にリンクしています)




対策① 滑りやすい場所を知る


車の運転、スポーツなどの勝負事、ビジネスにおいても、先を読んでいち早く先手を打てるかどうか、それが結果を大きく左右することは珍しくありません。

この「リスク回避」は、雪道の転倒事故を防ぐうえでも有効です。


「ここは滑りやすいから、気を付けよう」と場を読み適切に行動できれば、まず転ばないでしょうし、例え転んだとしても軽く済むかと思います。


特に滑りやすい場所は、

  • 横断歩道(特に白線の上)

  • 駐車場や地下鉄駅、コンビニの出入り口

  • ロードヒーティングの境目

です。


また寒暖差がある今時期は、

  • 雪が溶けて凍った上に新雪が積もった状態の歩道

にも、注意が必要です。


昨冬の札幌市内の転倒事故の発生場所の件数(右表)もご参照ください。



世代や時間帯を問わず転倒事故が発生

昨冬に雪道の自己転倒により救急搬送された年齢層は0歳から90歳代まで全世代に及びます。(右表を参照)

中央値を占める50歳代~80歳代の方はもちろん、10~40歳代にも自分事として「自分も滑って転ぶかもしれない」との意識をお持ちいただければ幸いです。


また時間帯を見る(右表)と、搬送件数が一桁なのは深夜1~2時のみ。

つまり昼夜を問わず、転倒事故はいつでも起きているのです。


「明るいから大丈夫」「暖かいから滑らない」など、気を抜くことのないよう心がけましょう。


滑りにくい靴を履いて、滑りにくい歩き方をする


「氷結路面でも滑らない」ために、靴選びは最優先事項かと思います。


具体的にどの靴が良いと断言できませんが、適切と言える条件は、

  • ご本人にフィットした靴であること(サイズ・ワイズ)

  • アウトソール(靴底の素材)が氷結路面に対応した機能を備えていること です。

靴選びのサイズ・ワイズに関する情報は、過去記事をご参上ください。


以下はあくまで個人的な見解です。

氷雪路面の歩行においては、北海道の靴メーカー(例:ミツウマ、ノースデート)や氷結路を想定した老舗スポーツ系靴メーカー(例:ミズノ、アシックス等)や国際的アウトドア系靴メーカー(例:コロンビア、スノーフェイス)の品をお奨めいたします。


また、近年では靴底に滑り止めを引っかけて固定させるアタッチメントもあります。


旅行などで北海道外から来られる方は、雪道を実際に歩く前に、通販や空港店舗などで上記のようなアタッチメントを入手し、普段履きの靴に着けて雪道を歩くと良いでしょう。


杖をご利用の方は、杖の先にアイスピック(=氷雪路面グリップ)を着けると安心です。


上記を参考に、ご家族皆さんで転ばぬ先の対策を検討し実行いただければ幸いです。

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