2021年が本格的に動き始めまました。
例年にない寒さや降雪で、いつもと違った冬の生活を強いられている方も多くいらっしゃることと思います。
北海道では年末から2月にかけて、大雪やそれに伴う路面の凍結などにより、転倒して手や足を骨折し来院する人が増える時期です。
今季の場合、その心配は全国的なものになりそうです。
前回までの予防策をご参考いただき、ぜひ転ばないようご注意ください。
どんなに気を付けていても、何かの拍子で転ぶことはあります。
そこで今回は、転倒してしまった場合に留意するべき点などをご案内いたします。
転倒骨折が生じやすい部位
●腰や背中
●大腿骨まわり
転んだ時で尻もちをついた時の衝撃を、直接受けやすい部位です。
●橈骨遠位(手首)
●上腕骨近位(腕や肘)
とっさに手をついた時に、その衝撃によるダメージを直接受けやすい部位です。
また転び方によっては、膝や頭、足首、首、手指や足指など、全身のいたる部位に、打撲や骨折の可能性が考えられます。
転倒後の対処法
●頭を打った場合
●自力で起きあがれない場合
周辺助けを借りるなどして、即、救急車を呼んでください。
救急隊員や医療従事者の指示に従い、しかるべき医療処置を受けてください。
その場で出血がない、出血が少ない、意識がある、といっても急変の可能性があります。
何ともないと思って帰宅後した後、吐き気や頭痛がした場合は要注意です。
●どうにか自力で立ち上がれた場合
例え立ちあがり、歩けたとしても、骨折している場合があります。
骨折に気付かす日常生活を送り、状態を悪化させてしまう方も実際に多くおられます。
特に骨粗しょう症の方は、できるだけ早く整形外科を受診してください。
受診する際には、ストールやマフラーなどを使って、痛む部位を固定しておくと安心です。
●痛みが続く、痛みが増す場合
我慢をせずに、なるべく早く整形外科を受診しましょう。
不全骨折(骨にヒビが入っている)が考えられます。
骨折部が転位してしまうと、すぐに受診していればしなくて良かった手術が必要になることもあります。
●痛みや傷が軽い場合
安静を心がけ、しばらく様子をみても構いません。
炎症の拡大を抑えて痛みを増幅させないため、患部の冷却は有用な対処法です。
けれど3・4日経過しても痛みが続く場合は整形外科を受診する方が良いでしょう。
いずれの場合も重要なことは、早めに医療処置を受けることです。
正確な診断には、X線やCTなどの画像検査が必要不可欠であり、その検査結果によって通院加療でよいか、入院加療が必要か、または固定などの保存治療で大丈夫なのか、それとも手術が必要か、などの治療方針が決まります。
程度が軽くても自己判断で済まさず、専門医に相談して正しい処置をしてもらった方が、結果的に回復が早いと思います。
ご高齢者にとって転倒骨折は、筋力低下や日常生活能力の減退を招く恐れもあり、認知症のリスクが高まる心配もあります。
やはり一番の対策は、転ばないことです。どうぞお気を付けください。
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